映画ホタルノヒカリ 感想

6/9公開のホタルノヒカリについて、ネタバレありの感想です。








・これから見る方は、「特に事件は起こらない、お家でごろごろビール片手に見る作品」ということは念頭に置いていた方がよろしいかと。感動の作品!涙が止まらない!この作品には深い意味が!…ってことは無い。すわ事件か!?という出来事も、何てことはないオチがつきます。ストーリーへのツッコミをすればキリがないので、こういうノリの作品なのねという切り替えが必要かも(^_^;)。幸せなカップルを見て微笑ましくなったり、立ち止まってる時にちょっと前へ進もうかという気分になったりするような映画です。
・この作品はあくまでドラマの延長戦。ドラマ見て無くても楽しめはしますが、ドラマ視聴者の方が楽しめると思う。私はドラマをちょっとずつしか見ていなかったので、映画冒頭で蛍とぶちょおが会話を繰り広げた時、独特のしゃべり口調・キャラであることにびっくりしました。ドラマ見てたら面食らうこともなかったかなと。EDの歌も、もしかしたらドラマ絡みなのですかねえ???
主役夫婦は、ケンカをしてもそこに夫婦の亀裂が入るような危なっかしさはなくて、2人の信頼関係が伝わる。まさに想像上の理想のカップル。それがこの作品のキモだとと思いました。かっこいい旦那とかわいい奥様。恋愛って、結婚っていいね〜、こんなカップルになれたらいいよね〜とストレートに思わせる。事件モノドラマが多い昨今にこのドラマがそこそこウケたのは、女性視聴者にそう思わせることに成功したからなのかなと思いました。
・映画の登場人物は、蛍・ぶちょお+イタリアで出会った姉弟+蛍の同僚2人=計6名+α、以上!というくらいシンプル。イタリアの綺麗なロケ地に美男美女を置いて麗しい絵が楽しめます。蛍の同僚2人は、電話でのやりとりの演技だけでも、上手な役者さんだなーと思いました。ストーリーの柱は蛍&ぶちょおの話とイタリアの干物女(松雪さん)の謎の話。てごしさんは姉のストーリーを補足する役。松雪さんの方が出番多いし役の上でも重要なのに、番宣にかこつけてたくさんでてごしさんの露出させてもらってありがとうございます。
・てごしさんの演じた優(ゆう)は、見た目ちょっとチャラい今時の若者で、姉思いの優しい弟。物語の重大な鍵を握る!とか狂言回しとかっていうわけではない。賑やかし的な立ち位置。各種インタでてごしさん本人が”キャラがつかみにくい”的なことを語るわけだ。シャワーシーン&料理シーンががちょろっとあるのが個人的に嬉しいところ。演技は、まあてごしさんの演技ねと。表情はいいとして、ややセリフ回しに難がある。もう少しナチュラルさが欲しい。本人の雰囲気が作品の雰囲気になじんではいたので良かったです。服が茶・髪も茶、肌も今より焦げてるっぽい茶で、全てが茶色いなあ…と途中ずっと思ってしまった笑。
・私は2人の新婚旅行を巡るあれこれ・行った先でのやりとりに「あ〜わかるわかる」と思いながら見てました。日常生活において全ての思考が「面倒くさい」に辿りついてしまうのよね…反省。
・一番の見所はぶちょおのダンスシーン!!!きれいだったわあ。イタリアでロケした景色もきれいでした。チビタという町へ続く道が万里の長城みたいでステキだったな。
興行収入の方はそこそこあるみたいです(公開前に期待した程度あるかどうかは知りませんが)。もう少しストーリーを意味のあるものにしたらもっと伸びただろうに、もったいない。

以上